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並外れた技術を継承

限界集落 飛騨匠の挑戦 ~“巣づくり”の鼓動 -3 ~

巣づくり”の鼓動 -3|並外れた技術を継承美濃の平野では梅が満開なのに、ここ飛騨市はまだまだ冬のど真ん中だった。3月中旬、飛騨市古川町の建設会社アステール社長の菅沼忠明君(45)のいざないで飛騨市古川町壱之町、飛騨の匠文化会館を訪ねた。そこには、これまで見たことのない木造建築に必要とされる道具が整然と展示されていた。だれがこんな道具を考案し作ったのかと聞くと、「都での重労動が糧になり、それがいつしか飛騨人のプライドとしてDNAに刻み込まれ、飛騨の長い長い冬の静寂な時間がこの道具を匠(たくみ)たちに作らせたのかもしれません…」。意味深い解説だ。
 
次の部屋でわたしの目に飛び込んだのが大工の世界ではあまりにも有名な千鳥格子。1寸角の堅い木を1寸の升目で、まるで金網のように縦横互い違いに組んである。説明文にはこうあった。「高山から白川へと続く街道の途中に荘川という村があります。この村にある軽岡峠の辻(つじ)に小さな地蔵堂があり、およそ350年前の建立と伝えられています。そのお堂は何の変哲もない建物ですが、このお堂の扉は世の常識を覆すような細工をしてあります。(中略)明治の初めごろ土地の大工がその神秘的な技にとりつかれ、ついに扉を壊してそのからくりを知ったと言います」と。
 
「この技は非常に難しいのですか」との問いに、「からくりが分かれば、別に特別な技ではありません」と言ってのけた大工さんたちがいる。不可能を可能にする技を持っていた匠たち。技をもって遊び、技をもって未来へとメッセージを残した名も知れない匠たちの子孫が、まだこの村にはたくさんいると胸に刻み、会館を後にした。
 
その後、長老たちにあいさつをし、今の菅沼君たちの仕事ぶりを報告すると、この動きに対し共感し応援しようという声が上がった。町おこしは、何も特産品を作ったり工場を誘致することばかりではなく、今ある能力を適正に評価してくださる人との出会いの場をつくることが大切である。それが世話人としてのわたしの仕事だと考えている。
 
万葉の一句に、「飛騨の匠」の真摯(しんし)な仕事ぶりと、その並外れた技を讃(たた)えて歌人が詠んだ歌がある。
 
“かにかくにものは思はじ飛騨人のうつ墨縄のただ一道に”
 
これを現場シートに刻み、その名に恥じない仕事ぶりの現代の匠たちが本格的に動き始めた。そのリーダーこそが菅沼君である。

(木曽三川プロジェクト・巣づくりの会世話人 吉田和弘)

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